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私がFP(ファイナンシャルプランナー)になった理由

{99}第9章 自分の人生(1-1.第三の決心)

 八月の下旬、まだまだ残暑も厳しい頃、

私は梅木先生のカウンセリングを受けていた。


 通り一遍の挨拶を終えた後
「先生、私一人暮らしを始めました!」
と、言った。


 私のこのセンセーショナルな報告に
これ以上驚きを隠せないといった表情で
「本当に凄い、精神力ですね」
と、先生は言った。


「それはもう、大変だったんですよ」
と言って、私は事のいきさつを話し始めた。

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 私の手術中に義理の叔母と看護師の友人が父と一緒に居てくれたことはお話ししました。

その時、『私が退院したらもっと自由に好きにさせてあげて欲しい』と

二人が交互に父に頼んでくれました。


父は『よくわかった』と言っていたそうです。


 しかし、二人の願はいとも簡単に父に忘れられました。


そして、私が退院してからも、父の束縛は相変わらずだったのです。

いえ、これまで以上だったかもしれません。